わたしのON/OFF 明日に繋がるoff

わたしのON/OFF 明日に繋がるoff 中里 智子 群馬大学医学部附属病院 産科婦人科

私のON
仕事中

仕事中

 私は旭川医科大学を平成12年に卒業後、出身地にある群馬大学産科婦人科学教室に入局しました。産婦人科医を志すきっかけとなったのは、12歳のときに卵巣嚢腫茎捻転で手術を受けたことが大きかったように思います。現在は、群馬大学付属病院の生殖医療班で勤務をさせて頂いています。プライベートでは3児(8歳、5歳、3歳;いずれも男児)の子育て中でもあり、パート勤務の形で週2回の外来業務、カンファレンス出席、週1回の関連病院業務についています。三男の出産前は、手術や病棟業務にも関わっておりましたが、三男が極低出生体重児で出生して以降、勤務時間を短縮して頂いていました。そんな三男も元気に3歳を迎え、子育てに重きを置いた現在の勤務形態をそろそろ見直し、自分のスキルアップに向けて、徐々にシフト出来ればいいなと思い現在模索しているところです。
私のOFF
お祭り

お祭り

カラオケ

カラオケ

ボーイスカウト1

ボーイスカウト1

ボーイスカウト2

ボーイスカウト2

 平日の帰宅後は子供たちの習い事の送迎や、夕食、お風呂、就寝まで、戦場さながらに目まぐるしく1日が終わります。主人も外科医をしているため帰宅は遅く、あてにはできませんが、出来る範囲でサポートしてくれますし、車で40分ほどの所に住んでいる実母には週に1-2回ほどお手伝いに来てもらったり、子供が病気のときなどに面倒を見てもらったりと、こうして働けるのも周りのサポートあってのことと感謝しています。休日もやはり子供中心の生活で、地域活動や、ボーイスカウト活動に一緒に参加し、その中で私自身もいわゆるママ友とおしゃべりしながらストレス解消したり、最近では家族カラオケにハマっており、採点機能を使って競争するのも楽しみの一つとなっています。
 ON/OFFといってもどちらがOFFなのか、分からなくなることもありますが、仕事をON、育児をOFFとすると子供達に手がかからない時間(これを仮にreal-OFF名付けるとします)が私の本当のOFFになるのかもしれません。とはいっても、現在のところ、このreal-OFFの充実はほとんどなく、OFFの中で子供たちと一緒に怒ったり笑ったりしながら、成長をそばで見守ることが出来るのが、一番の喜びであり、今の私を支えているのだと思います。またそれが可能なのは、峯岸教授をはじめ、当直や休日出勤をせず定時に帰宅する私を嫌な顔一つせず、仲間と思ってくださっている医局や、生殖医療班の先生方のおかげと常々感謝しています。
 私個人の実感ですが、自分の経験(卵巣手術、妊娠・出産(経膣分娩、帝王切開)、産後の授乳等)がこれほど活き、活かされている仕事は産婦人科医をおいて他はなかったのではないか、ということを改めて思います。また、周産期・腫瘍・生殖内分泌と様々な角度から女性の生涯に亘り関わることができる産婦人科において、それぞれの事情を抱えた中で自分に合った勤務形態・勤務内容を選択できるより良い環境作りに、何らかの形で微力ながら貢献できればと思っています。

2015年10月現在