公益社団法人 日本産科婦人科学会

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日本産科婦人科学会員の皆様への重要なお知らせ「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術に関する指針について」

更新日時:2021年2月26日

日本産科婦人科学会員の皆様への重要なお知らせ
「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術に関する指針について」

 

日本産科婦人科学会会員 各位

 日本産科婦人科学会HP「会員の皆様へお知らせ」欄に2019年1月22日付けで「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術について」を掲載し、子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する際に、手術の安全性を担保するという観点から留意いただきたい点をお願いいたしました。
 その後、日本産科婦人科学会は日本婦人科腫瘍学会・日本産科婦人科内視鏡学会と引き続いて協議を重ね、本邦における子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術の安全性・有効性に関する調査を行うために、当該手術を施行することが認定された施設は日本産科婦人科学会に登録し、「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を施行する施設」として学会HPに掲載すること、「登録施設」は子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を施行した全症例の日本産科婦人科学会の腫瘍登録への登録を義務づけることを決めました。「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術についての指針」を以下に示します。なお、学会への施設登録方法については近日中に改めてご案内いたします。
 なお、指針を遵守しなかった施設は、施設基準(7)「関係学会から示されている指針に基づき、当該手術が適切に実施されていること。」に違反するものとみなされ保険診療が取り消されることがありますのでご留意ください。
 

日本産科婦人科学会 理事長 藤井 知行
日本産科婦人科学会婦人科腫瘍委員会 委員長 榎本 隆之
日本婦人科腫瘍学会 理事長 青木 大輔
日本産科婦人科内視鏡学会 理事長 竹下 俊行
 

「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術に関する指針」
 

  1. 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮頸がんに限る。)の施設基準を満たし、当該手術を施行している施設あるいはこれから施行しようとする施設は日本産科婦人科学会に対して施設登録の申請を行うことを義務付け、日本産科婦人科学会・日本婦人科腫瘍学会・日本産科婦人科内視鏡学会は「子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を施行する施設」として学会HPに公表する。
  2. 登録施設は、子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を施行した全症例を日本産科婦人科学会の腫瘍登録に登録する義務がある。
  3. 子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する場合、患者に対して、国内外の治療成績や自施設の実績等を提示し、当該治療の内容、合併症及び予後等他の術式との差異が分かるように、文書を用いて詳しく説明を行い、患者の同意を得るとともに、患者から要望のあった場合、その都度治療に関して十分な情報を提供する。
  4. 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)と日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医の協力体制の下で、あるいは腹腔鏡手術手技に十分習熟した日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医が、子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する。
  5. 子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術を実施する場合、先進医療で認められていた適用疾患(IA2期・IB1期・IIA1期の子宮頸癌)の範囲を超えない。
  6. 腫瘍細胞が腹腔内に曝露・散布されることがないように、腟管の切開や子宮の摘出方法に十分に留意する。
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