公益社団法人 日本産科婦人科学会

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学会からのお知らせ

厚労省科研班によるHTLV-1母子感染予防対策マニュアル第2版に対するパブリックコメント募集のお願い

更新日時:2022年7月11日

2022年7月11日

会員 各位

日本産科婦人科学会
理事長 木村 正

 

厚労省科研班によるHTLV-1母子感染予防対策マニュアル第2版に対する
パブリックコメント募集のお願い

 ヒト T 細胞白血病ウイルス 1 型(human T-cell leukemia virus type 1; HTLV-1)は成人 T 細胞白血病・リ ン パ 腫 ( adult T-cell Leukemia-lymphoma; ATL )、HTLV-1 関 連 脊 髄 症 ( HTLV-1 associated myelopathy; HAM)、HTLV-1 ぶどう膜炎(HTLV-1 uveitis: HU)などの難治性の腫瘍性、炎症性疾患を長期の潜伏期を経て一部の感染者に発症します。当初、わが国における HTLV-1 感染者の分布は九州、南西諸島方面に偏っていたこともあり、かつては地域ごとに対策が取られていたが、HTLV-1 感染者の移住、特に大都市圏への移住に伴いその国内分布に変化が生じていることもあり、全国的な対策を取る必要性が認識され、2010 年 11月の厚生労働省母子保健課長通達を経て、2011 年から本格的に HTLV-1 総合対策が開始され、HTLV-1 の感染ルートの一つであり、ATL の発症母地である母子感染予防のため、妊婦の抗 HTLV-1 抗体検査が全例公費負担で実施されるようになりました。妊婦に対する抗体検査の進め方、診断、陽性時の栄養指導について、これまで医師向け手引きおよび保健指導マニュアルが作成されており、さらに 2017 年に厚生労働行政推進調査事業費補助金・成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業「HTLV-1 母子感染予防に関する研究:HTLV-1 抗体陽性妊婦からの出生児のコホート研究」(代表 板橋家頭夫)により「HTLV-1 母子感染予防対策マニュアル」が作成されています。
今回の改訂版マニュアル(第2版)は、上記マニュアルをもとにその後の研究の進展と HTLV-1 キャリア妊婦/授乳婦に対する栄養指導の実態、栄養方法の選択、支援体制の現状などについての本研究班における研究成果をもとに、感染予防対策とともに HTLV-1 キャリアマザーの健やかな育児支援の促進のために HTLV-1 母子感染予防に関わる医師・保健指導者向けに改定されたものです。
会員の皆様には、今回の改訂第2版に対し、パブリックコメントを募集したく存じます。
今回のパブコメをもとに産科ガイドラインとの齟齬がないように詰めて参りますので、この点も考慮に入れてください。

ご多忙の中恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

厚生労働科学研究班によるHTLV-1母子感染予防対策マニュアル(第2版)

締め切り:7月29日(金)   
送付先メールアドレスperinatal@jsog.or.jp

以上

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