公益社団法人 日本産科婦人科学会

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カンボジア工場労働者のための子宮頸がんを入口とした女性のヘルスケア向上プロジェクト

更新日時:2019年12月26日

プロジェクト誕生のいきさつ

 日本産科婦人科学会(JSOG)は国際産科婦人科連合(FIGO)発足以来その理事国として活動してきました。FIGOは様々な資金を得て 2015 年国連ミレニアム開発目標(MDGs)5A(2015 年までに妊産婦の死亡率を 1990 年の水準の 4 分の 1 に削減する)達成のための事業を強力に推進していましたが、JSOG は残念ながら海外では活動にはなかなか関与できていませんでした。しかし、JSOG 会員の方々は各国で JICA 母子保健強化事業などに重要な貢献をしておられ、このような活動を JSOG としても応援し、関心をもつ先生方のすそ野を広げるとともに、私たち学会間でこそできる、現地産婦人科医療のレベルアップの方策がないか、と模索しておりました。
 カンボジアは内戦の終了後、日本の産婦人科医たちが JICA 母子保健事業に深く関わり、継続的支援を続けた結果、MDG5A を 2015 年に達成した 9 か国の一つになりました。カンボジア産婦人科学会(SCGO)が設立されていましたが、まだ組織が脆弱でありました。そこで JICA 活動で活躍された先生方のお力を借りて JSOG と SCGO の間で 2012 年より学会間交流を開始し、今回「JICA 草の根技術協力事業」に応募した工場労働女性を対象としたヘルスプロモーションと子宮頸がん検診の実施、早期発見・治療のための体制整備のためのプロジェクトが採択され 2015 年 10 月より活動を開始した次第です。このプロジェクトを通じカンボジアの女性たちに健康を包括的に考える「リプロダクティブヘルス」の意識が根付き、子宮頸がん検診体制の整備を図ることを通じて SCGO の組織が強化され、JSOG の国際化がより推進されることを期待しています。両国産婦人科の先生方の積極的な参加をお待ちしています。
これからの 3 年間どうぞよろしくお願い致します。

2015年10月

プロジェクトマネージャー 木村 正

Newsletter from SCGO-JSOG Project on Women’s Health and Cervical Cancer

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