公益社団法人 日本産科婦人科学会

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平成30年度第2回倫理委員会議事録

更新日時:2018年10月4日

 

平成30年度第2回倫理委員会議事録

日 時:平成30年5月15日(火)午後6時30分~8時
場 所:日本産科婦人科学会事務局「会議室」

出席者
   委員長:苛原  稔
   副委員長:三上 幹男
   主務幹事・委員:桑原  章
   委 員:石原  理、織田 克利、河端 恵美子、久具 宏司、倉澤 健太郎、桑原 慶充、
     齊藤 英和、榊原 秀也、佐藤 美紀子、澤 倫太郎、杉浦 真弓、関沢 明彦、
     竹下 俊行、寺田 幸弘、山上  亘、山中 美智子
 欠席者:阪埜 浩司
(敬称略)

 定刻に苛原委員長が開会を宣言し、平成30年度第1回倫理委員会議事録(案)【資料1】を席上確認(日程上、事前回覧できていなかったため)した後、定例の検討を開始した。

1. 登録関係
 (1)本会の見解に基づく諸登録<平成30年4月30日現在>
 齊藤委員より、登録・調査小委員会の諸登録について報告があった【資料2】。
 (2)着床前診断に関する臨床研究申請・認可について
 榊原委員より、PGD審査小委員会結果が報告された【資料3】。
 (3)着床前診断に関する見解、実施に関する細則、様式の改定について
 榊原委員より、理事会承認を得て、現在会員からの意見を求めている「着床前診断に関する見解、実施に関する細則、様式の改定案」【資料4】に関して説明があった。加えて、5月13日に開催された、改定案に関する説明会開催の概要が報告された。

 苛原  稔委員長:これまで「臨床研究」という言葉が様々なところで使われてきたが、その研究的、倫理的な観点から、診療行為のレベルを区分する必要が出てきている。一般診療と臨床研究の間に位置する言葉として、一案であるが「特定診療」という言葉を用いることを提案したい【当日資料2】。
 久具 宏司委員:「特定診療」の定義として、本会の見解などによって本会への報告が義務づけられている診療行為としてはどうか。

2. 「NIPTに関する小委員会(仮称)」の立ち上げについて
 苛原委員長より、NIPTに関する小委員会(仮称)のメンバー案が提案された【資料5、当日資料3】。

 久具 宏司委員:幹事を補佐役として、東京大学の永松先生の陪席を提案したい。今後、この委員会でNIPTのあり方に関して再検討したい。全国91施設でNIPT実施が認可され、これまでに6万件程がNIPTを実施している。残念ながら非認可施設で、十分な情報提供、カウンセリングの機会の無いままNIPTを受ける事案がかなりの数あり、混乱していることが問題であり、一方、着実に増えてきたNIPT実施認可施設数が最近、頭打ちになっていることも事実である。現在の施設要件が実態に比して厳しすぎる懸念があり、全国の妊婦の不安に寄り添うことになっていないとの意見がある。実際にNIPTを受けるにせよ、受けないにせよ、なぜ受けさせてもらえないのか判らない状態で不安に思っている妊婦が多くいることが事実と思われる。そこで、今後は現在の大枠を変更することなく、より多くの実際の妊婦のニーズに応えられる体制を構築していくことを検討したい。一方、遺伝カウンセリングの重要性は今後とも変わらないので、遺伝カウンセリングを提供できない施設での実施は避けなければならない。

3. 臨床研究審査小委員会について
 三上副委員長、山上委員より、「専門委員会データベース情報」の利用を希望する研究申請を行う場合の注意点ー個人情報保護の観点よりーの改定【資料6-1】、本会の個人情報保護規程【資料6-2】、本会のプライバシーポリシー【資料6-3】、日本医学会第4回研究倫理教育研修会【資料6-4】について報告があった。三上副委員長から、臨床研究審査小委員会審査の種別・流れに関して提案があった【当日資料1】。

 苛原  稔委員長:研究倫理教育研修に関しては、運営委員会で検討し、学術、編集委員会でも対応して頂きたい。

4. PGT-Aに関する小委員会「PGS特別臨床研究」の実施について
 竹下委員より、「PGS特別臨床研究」の現状と、仮登録締め切り案に関して説明があった【当日資料5】。

 杉浦 真弓委員:習慣流産の若年群では登録数が少ないが、研究を終了する予定なのか?
 桑原  章委員:既に研究期間を延長しエントリーを待ってきたが、他の群に比べて症例のリクルートに苦労している。エントリー基準に合わない症例が多く、また、待っている間に妊娠する症例が多いと各施設からコメントされている。従って、他の群の順調なエントリー状況を考慮し、予定数に達しない現状であるが、全体のエントリー終了を検討している。

5. その他
 苛原委員長より、今期の委員会の進捗に関して総括があった【当日資料4】。

 次回委員会は8月7日(火)18時30分より事務局会議室において開催予定であることを確認し、次期委員会日程を下記の通り提案して、20時に会議を終了した。

 「平成30年度第4回倫理委員会」11/20(火)18時30分より
 「平成30年度第5回倫理委員会」2019/ 2/12(火)18時30分より
 「平成30年度第6回倫理委員会」3/26(火)18時30分より
 「平成31年度第1回倫理委員会」5/14(火)18時30分より

 

【資 料:】
1.  平成30年度「第1回倫理委員会」議事録(案)
2.  「登録・調査小委員会」報告
3.  「着床前診断に関する審査小委員会」報告(答申書、照会文案、議事録など)
4.  着床前診断に関する「見解」改定についての委員会提案、「細則」改定案、「様式」改定案
5.  NIPTに関する小委員会(仮称)委員案
6-1.「専門委員会データベース情報」の利用を希望する研究申請を行う場合の注意点ー個人情報保護の観点よりー改定案
6-2.「日本産科婦人科学会個人情報保護規程」改定案
6-3. 日本産科婦人科学会プライバシーポリシー改定案
6-4.「日本医学会第4回研究倫理教育研修会」資料

【当日資料】
1.  臨床研究審査小委員会審査の種別・流れ
2.  本会倫理委員会における医療行為の表現(案)
3.  NIPTに関する小委員会委員就任依頼(案)
4.  平成29年度倫理委員会検討概要
5.  PGS特別臨床研究の進捗状況について

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