公益社団法人 日本産科婦人科学会

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平成30年度第3回倫理委員会議事録

更新日時:2018年12月19日

 

平成30年度第3回倫理委員会議事録

日 時:平成30年8月7日(火)午後6時30分~8時08分
場 所:日本産科婦人科学会事務局「会議室」

出席者
   委員長:苛原  稔
   主務幹事・委員:桑原  章
   委 員:石原 理、織田 克利、河端 恵美子、久具 宏司、倉澤 健太郎、桑原 慶充、
     齊藤 英和、榊原 秀也、佐藤 美紀子、澤 倫太郎、関沢 明彦、竹下 俊行、
     寺田 幸弘、山中 美智子
 欠席者:三上 幹男、杉浦 真弓、阪埜 浩司、山上 亘
(敬称略)

 定刻に苛原委員長が開会を宣言した後、定例の議案に入る前に、本委員会へ文書にて報告のあった、「慶應義塾大学病院におけるAIDの現状に関する報告」に関する情報提供が行われた。

1. AIDのための精子提供者に関して(東京医科大学 久慈 直昭先生)
 本委員会へ提出された「慶應義塾大学病院におけるAIDの現状に関する報告」(当日配布資料)に関連し、東京医科大学の久慈直昭先生(慶應義塾大学の浜谷先生は欠席)から、スライド・配布資料(当日配布資料)を用いた説明があり、質疑応答があった。苛原委員長より、今回の報告を受けて、「第三者が関与する生殖補助医療に関するWG」を近日中に招集することが提案され、了承された。

 引き続き、平成30年度第2回倫理委員会議事録(案)【資料1】を確認した後、定例の検討を開始した。

2. 登録関係
 (1)本会の見解に基づく諸登録<平成30年7月31日現在>
 齊藤委員より、登録・調査小委員会の諸登録について報告があった【資料2-1】。
 (2)「平成29年度倫理委員会 登録・調査小委員会報告」について
 桑原委員より、2016年のART統計結果【資料2-2】について報告があった。
 (3)着床前診断に関する臨床研究申請・認可について
 榊原委員より、PGD審査小委員会結果【資料3-1】が報告された。

 榊原 秀也委員:遺伝学的検査を外注会社に出す場合、その検査会社の遺伝学的検査の品質管理に関し、諸制度とも摺り合わせながら、満たすべき一定基準を検討する必要がある。
 竹下 俊行委員:習慣流産で、先行流産の絨毛染色体異数性がない(正数性)症例が許可されていない。これまでは、許可されていたと記憶している。これまで、習慣流産をPGDの対象として、「何度も流産を繰り返す患者の心情に配慮する」としてきた経緯もあり、再検討をお願いしたい。
 榊原 秀也委員:見解を厳密に解釈すると、流産染色体検査が正数であった場合は適応外となる。しかし、審査の一貫性に鑑みて、適応追加となった経緯を含めて再検討するべきとの意見があったので、次回小委員会に持ち帰り、再討議してみたい。

 (4)着床前診断に関する見解等の改定案へのパブリックコメントとそれに対する回答案について
 榊原委員より、着床前診断に関する見解等の改定案に関して、日産婦学術講演会期間中の説明会における質問および文書による会員からの意見があったことが紹介された。貴重な意見であるが、見解改訂案に反映させ変更する内容ではなかったため、見解は原案通り改訂されたことが報告された。加えて、会員個別のパブリックコメントに対する回答案【資料3-2】が提示され、了承された。
 (5)「着床前診断に関する見解」の改定に伴う審査方法変更について
 榊原委員より、「着床前診断に関する見解」の改定に伴う審査方法の変更について、実施施設を対象とした案内文【資料3-3】を送るとともに、審査方法を年内に変更することが報告された。

3. 臨床研究審査小委員会について
 竹下委員より、小委員会における各審査結果が報告された。加えて、審査方法を変更したことが報告された【資料4】。

4. PGT-Aに関する小委員会について
 竹下委員より、PGT-Aに関する小委員会議事【資料5】と臨床研究の進捗状況【資料5-1】が報告された。症例登録が終了し、現在、解析および臨床経過の観察中であること、客観的資料を中間報告としてまとめて公開シンポジウムを開催する予定であることが報告され、了承された。

5. 子宮移植に関する倫理審査依頼について
 苛原委員長より、子宮移植を準備中の医療機関から日本移植学会へ、子宮移植に関する倫理審査依頼があったこと、日本移植学会から本会へ対応に関する問い合わせがあり、本委員会内の小委員会との合同検討委員会を設置する予定であることが報告された【資料6-1、6-2】。

 石原 理委員:子宮移植が、他臓器と同じように、原則として脳死移植を前提とするものなのか、他臓器では例外的に行われる生体間移植が前提なのかで、法的扱いが異なる。移植学会と本会で意見を一致させ、対応方法を検討する必要がある。
 澤 倫太郎委員:第三者間での臓器移植は、日本移植学会が所掌している。子宮移植がどのような形式で行われるかにより、扱われ方が異なる。

6. NIPTについて
 久具委員より、NIPTに関する小委員会を来週招集し、検討を開始する【資料7-1、7-2】ことが報告された。

7. その他
 桑原委員より、第71回日本産科婦人科学会学術講演会で、倫理委員会企画としてデータの2次利用に関するセッションを準備中であることについての説明と、ART 実施施設登録申請・審査システムを準備中であることについての報告があった。

 次回委員会は、平成30年11月20日(火)18時30分より、学会事務局会議室において開催予定であることを確認し、20時08分に会議を終了した。

今後の委員会開催予定日:
平成30年度第5回 2019/ 2/12(火)18時30分~、第6回 3/26(火)18時30分~、
平成31年度第1回 5/14(火)18時30分より

【資 料:】
1.  平成30年度「第2回倫理委員会」議事録(案)
2-1.「登録・調査小委員会」報告
2-2.「平成29年度倫理委員会 登録・調査小委員会報告」
3-1.「着床前診断に関する審査小委員会」報告(審査結果、議事録)
3-2. 着床前診断に関する「見解」改定についての委員会提案、「細則」改定案、「様式」改定案に対して会員から寄せられたパブリックコメントへの回答案
3-3.「着床前診断に関する見解」の改定に伴う審査方法変更についての案内文書
4.  平成30年度第1回臨床研究審査小委員会議事録案
5.  第11回PGT-Aに関する小委員会議事録
6-1. 日本移植学会からのメール
6-2. 対象症例(ドナーおよびレシピエント)への説明文書と同意書
7-1. NIPTに関する小委員会の構成メンバーについて
7-2. 一般の方からのご意見
8.  関連報道記事など

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