日 時:平成28年2月23日(火)午後6時30分~7時45分
場 所:日本産科婦人科学会事務局「会議室」
定刻に、苛原委員長が開会を宣言し、平成27年度第4回倫理委員会議事録(案)【資料1】を確認した後、報告・協議事項に移った。
1. 登録関係
(1)本会の見解に基づく諸登録(平成28年2月29日現在)
齊藤委員より、登録・調査小委員会の諸登録【資料2-1】について報告があった。
(2)ヒト精子・卵子・受精卵を取り扱う研究の実施に関する細則、医学的適応による未受精卵子および卵巣組織の採取・凍結・保存に関する登録申請書の改定について
桑原委員より、ヒト精子・卵子・受精卵を取り扱う研究の実施に関する細則の変更、医学的適応による未受精卵子および卵巣組織の採取・凍結・保存に関する登録申請書の改定【資料 2-2】について説明があり、了承が得られた。次回理事会で協議、承認が得られれば実効の予定となった。
(3) 着床前診断に関する臨床研究申請・認可について
平原委員より、着床前診断に関する審査小委員会の審査結果【資料3】が報告された。
2. 大谷徹郎医師の処分について
苛原委員長より、大谷徹郎医師の処分【資料4】について説明があり、文書にて通知したことが報告された。
3. ゲノム編集に関する4学会からの提言(案)について
苛原委員長より、ゲノム編集に関する4学会からの提言(案)【資料5】について説明があった。これらに関連する指針が国から示された場合は、「ヒト精子・卵子・受精卵を取り扱う研究」の実施に関する細則に追記することとした。
4. 子宮移植に関する小委員会について
石原委員より、子宮移植に関する小委員会報告【資料6】が説明された。倫理委員会より理事会へ報告の後、関連学会と協力して指針等を作成することとなった。
5. PGS 臨床研究に関する報告
竹下委員より、PGS臨床研究の進捗状況が報告された。
6. 富山大学における「早発卵巣不全患者の挙児を目的とする、卵巣組織の凍結保存、賦活化ならび に自家移植治療」について
吉野委員より、富山大学における「早発卵巣不全患者の挙児を目的とする、卵巣組織の凍結保存、賦活化ならび に自家移植治療」の内容【資料7】が説明された。以前、聖マリアンナ医科大学、および関連施設から問合せがあったものと同じ内容であることが明らかであったので、既実施施設への回答と同じく、各施設における臨床研究として施設内倫理委員会で審査を行い、実施する場合は臨床研究登録を行う必要がある旨、回答することとなった。
7. その他
苛原委員長より、本会が主催している「生殖医療に関する遺伝カウンセリング受入れ可能な臨床遺伝専門医(以下、生殖医療遺伝専門医)」講習会に関して、日本産科婦人科遺伝診療学会(以下、遺伝診療学会)より、12月の遺伝診療学会学術講演会の時期に開催したい旨の申し入れがあったことが説明された。
藤井 知行理事長:本会との関係はどうか?
平原 史樹委員:これまで講習会は本会主催、人類遺伝学会および日本遺伝カウンセリング学会後援で開催している。生殖医療遺伝専門医は「基本領域専門医(本会、日本小児科学会など)」かつ、日本人類遺伝学会が認定する「臨床遺伝専門医」である必要がある。講習会を開催する場合は、本会と日本人類遺伝学会の了解が必要となる。
山中 美智子委員:遺伝診療学会の非会員でも、講習会は受講できるのか?
平原 史樹委員:これまでの講習会は、非会員(他科医師、医師以外)も参加可能であった。
苛原 稔委員長:生殖医療遺伝専門医の更新は、どうなるのか?
平原 史樹委員:更新制度は未整備である。生殖医療遺伝専門医の新規、更新審査を遺伝診療学会事務局に任せても良いのではないか。
桑原 章委員:遺伝診療学会事務局で審査する場合、遺伝診療学会非会員の扱い等の確認が必要である。
苛原 稔委員長:本日の審議内容を踏まえて、日本産科婦人科遺伝診療学会に回答したい。
最後に、事務局から今後の開催予定(第2回:8月23日、第3回:11月22日、第4回:平成29年2月14日、第5回: 3月28日、平成29年度第1回: 5月16日)が示された。次回倫理委員会は平成28年5月10日18時30分より、学会事務局会議室において開催予定であることを確認し、19:45に会議を終了した。
【資 料:】
1. 平成27年度「第4回倫理委員会」議事録(案)
2-1.「登録・調査小委員会」報告
2-2.「ヒト精子・卵子・受精卵を取り扱う研究」の実施に関する細則、登録申請チェックリスト、「医学的適応による未受精卵子および卵巣組織の採取・凍結・保存」に関する登録申請書(案)
3. 「着床前診断に関する審査小委員会」報告(答申書、照会文案、議事録など)
4. 大谷医師宛ての処分通知文書
5. ゲノム編集に関する4学会からの提言(案)、他
6. 子宮移植に関する小委員会報告
7. 富山大学研究計画書