日本産科婦人科学会会員 各位
2008年に「多嚢胞性卵巣症候群の治療指針」が作成されて以来15年以上が経過し、この間に、排卵誘発法の進歩や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の予防法の確立など、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)治療に関する新たな知見が多数蓄積されてきました。これらの進展に対応し、また、新しい診断基準に基づいた治療法の解説が必要であることから、治療指針の改訂が強く求められていました。
2023年度からは、日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会内に「本邦における多嚢胞性卵巣症候群の治療指針の検証に関する小委員会」が設置され、活動を開始しました。この小委員会では、日本産科婦人科学会の会員を対象とした大規模なアンケート調査を実施し、PCOS治療に対する会員の治療方法の傾向を詳細に分析しました。
この度、この調査結果とPCOSに関する最新の知見およびエビデンスに基づき、「本邦における多嚢胞性卵巣症候群の治療指針」を改訂し、令和7年6月28日の第2回臨時理事会で承認されましたので、会員の皆様に周知させていただきます。
令和7年7月17日
公益社団法人日本産科婦人科学会
理事長 万代昌紀
生殖・内分泌委員会委員長 谷口文紀