わたしのON/OFF 明日に繋がるoff

わたしのON/OFF 明日に繋がるoff 山下 宗一 群馬大学 助教

私のON
手術後病棟にて。看護師からバレンタイン栄養ドリンクをもらいました。

手術後病棟にて。看護師からバレンタイン栄養ドリンクをもらいました。

 平成12年に群馬大学産婦人科に入局してあっという間に16年が経とうとしております。現在悪性腫瘍チームにて臨床業務をする一方で、医局長として医局人事や昨今の群馬大学全体の問題に関わらせて頂き、忙しいですが医師以外の観点からも医療について学べることに感謝しております。業務時間は地方大学の一局員としては典型的かと思いますが、平日朝8時から夜9時くらいまでの通常業務に加え、月2-3回の大学当直と5-6回の出張病院での当直をしております。
私のOFF
 一方、プライベートでは中学1年生の長男を筆頭に3人の子供がおりますが、育児については妻(専業主婦)に依存している部分が非常に多いため大それたことは言えません。子供の小学校が自宅と職場の間にあるため、朝小2の娘と一緒に学校まで行くのが一番の楽しみですが、間もなく「一緒に来ないで。」と言われるものと覚悟しております。
手術室から眺める赤城山。エネルギーをもらえます。

手術室から眺める赤城山。エネルギーをもらえます。

ジョギングコースからは赤城山・榛名山・妙義山の上毛三山が同時に見えます(写真は夕暮れの赤城山です)。

ジョギングコースからは赤城山・榛名山・妙義山の上毛三山が同時に見えます(写真は夕暮れの赤城山です)。

 もう一つの楽しみ、というか関心事は「健康管理」です。学生時代は山登りをしていたため体力には自信がある方でしたが、医師になってしばらくは時間的・精神的に余裕がなく、全く運動しなかったため体力は落ち続け、結果として病棟のある3階まで階段で登るのが大変な状態になってしまいました。このままではまずいと思い、3年前に子供の小学校の隣にあるスポーツクラブに入会、現在は曜日ごとに自分でスケジュールを組んで運動をしています。一週間単位で例を挙げますと、

月曜日:朝から夕方まで外来、その後医局会、症例検討会をし21:30までカンファレンス。医局会で夕食(お弁当)を済ませているためそのまま22時前ににジムへ。翌日が手術日のためスクワットとジョグ(3km)をして23時帰宅
火曜日:朝から夕方まで手術。夕方より出張病院の当直へ。夜11時と朝6時に分娩
水曜日:出張病院で勤務。夕方大学に戻り受け持ち患者の状態確認。19時に帰宅し家族と夕食後21時半にジムへ。寝不足気味のためジョグ(6km)と腹筋などをして22時半帰宅
木曜日:朝から夕方まで手術。この日は妻に夕食用のお弁当を用意してもらい、夕食後21時まで事務仕事をしジムへ。ベンチプレスとジョグ(5km)をして23時帰宅
金曜日:朝から夕方まで外来、夕方から2つの院内会議に出席、21時に帰宅。金曜日は休息日と決めているため家族と過ごす。
週末:一回1-2時間程度のランニング。

というように、仕事後一回30分でも日常生活に運動を取り入れるよう心がけています。
結果として、落ちていた体力も随分回復し、季節ごとに違う表情を見せる上州の山河を眺めながら走れることは幸せですし、何より体調が良く仕事にもアクティブになれることが嬉しい限りです。もともと当直が多いことに加えて、帰宅が遅くなることを許してくれる妻にも深く感謝しています。
 長くなりましたが、近年どこの医局でも女性の入局者が多く、学会などに行くと女性の元気さばかりが目立って男性医師の活気がないような印象を受けます。確かに育児をしながら勤務する女性医師が増えるということは、それを支えるその他の医師に負担がかかり結果として不公平感が生じることは否めないのかもしれませんが、やはり仕事に専念できる環境にあるということは幸せなことなのではないでしょうか。中堅にあたる我々の世代が、仕事を出来る喜びとそれを支えてくれる家族への感謝を忘れずにいたいと思います。

2016年2月現在