学会の取り組み

日本産科婦人科学会は「イクボス宣言」しました!!
第68回日本産科婦人科学会・学術集会で男女共同参画・ワークライフバランス改善委員会企画
「イクボス」
を開催しました。

男女共同参画・ワークライフバランス改善委員会では昨年の横浜宣言を達成するために部下と組織を育てるよき上司がいることがとても重要だと考え、今回の特別企画のテーマを「イクボス」とした。Part1ではNPO法人ファザーリング・ジャパンの徳倉康之様と母子保健センター愛育病院の安達知子先生にご講演を頂き、Part2では女性クリニックWe!富山の種部恭子先生の司会のもと、東京都文京病院杉本充弘先生にも加わっていただきワークショップを開催した。

イクボスって?

岡本愛光委員長、南佐和子副委員長

司会:岡本愛光委員長(2016年当時)
   南佐和子副委員長(2016年当時)

イクボスって?

イラスト
イクボスとは
部下の私生活とキャリアを応援し、自らもワーク・ライフ・バランスを満喫し、組織の目標を達成できるボス

Part 1

産婦人科医が辞めない仕組みを作るには「イクボス」という考え方が非常に効果的ですよ

人とのコミュニケーションは行動分析学の「強化・消去・弱化」にも代弁される。部下の相談にポジティブに対応できれば強化、消去は無視すること、弱化はいきなり断ること。労働環境の苦しいところに弱化の行動をされてしまうと人は辞めてしまう。

子育てや介護で時間の制約のあった人たちも働ける、定年退職した人達も再雇用される組織づくりが「イクボス」の根源

ワーク・ライフ・バランスでは時間内に帰ることが重要ではなく、時間内に仕事の責任を果たすことが重要。部下の能力を把握してうまく仕事を分け与え、仕事の責任を果たすことがマネジメントになる

徳倉康之様

NPO法人
ファザーリング・
ジャパン
徳倉康之様

女性医師が働きやすい環境は男性医師にとっても良い環境
柔軟な働き方を提示しています
本人のキャリア継続への高いモチベーションが第一

安達知子先生

母子保健センター
愛育病院
安達知子先生

Part 2:ワークショップ

ダイバーシティー&インクルージョン推進の鍵は、育児や介護などで働き方に制約のある部下にあるのではなく、管理職の意識と取り組みであると位置づけ、「イクボス」と題してワークショップを開催した。
会員から事前に頂いた事例や意見を提示してパネリストの方々から解決策についての提言を頂いた。

種部恭子先生

司会:女性クリニックWe!富山
種部恭子先生

徳倉康之様、安達知子先生、杉本充弘先生

パネリスト:徳倉康之様、安達知子先生、杉本充弘先生

会員からの意見

組織のなかにある対立
ぶら下がり型権利主義 VS カバーする若手医師

登壇者からの意見

不公平感を解消するための「イクボス」の努力と組織改革が必要

評価されないと感じて悩む意思

一度ペースダウンをしたからと言って決めつけるのではなく、状況に応じて目標設定を見直しチャレンジするチャンスを与えることでモチベーションを上げていく

男女や子どもの有無にかかわらず優秀な人材を獲得して組織を伸ばさなければ病院組織自体が存続できない時代であり、医療の分野でも生き残りの競争は始まっている

イラスト
イクボス5か条

詳しくは日本産科婦人科学会雑誌 2016年 第68巻 第11号『男女共同参画・ワークライフバランス改善委員会企画「イクボス」』をご覧下さい。

http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=68/11/068112709.pdf