産婦人科医への扉~君の力が未来になる~ 日本産科婦人科学会若手委員会による産婦人科リクルートのためのホームページ

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未来の産婦人科医育成セミナー

未来の産婦人科医育成セミナー とは?

POP2セミナー( Plus One Project for Postgraduate Year 2 Seminar)

  • POP2は2017年から始まった初期研修医2年目向けのハンズオンセミナー、交流会です。2016年から産婦人科サマースクールが医学部5・6年生と初期研修医1年目を対象に、POP2セミナーが初期研修医2年目を対象にすることになりました。POP2セミナーでは、より専門性の高いじっくりと取り組んで頂けるプログラムを提供しています。
  • 指導にあたるのは全国から集まった卒後10年目の若手医師です。参加者は、若手医師と積極的に交流することで産婦人科を専攻することに対する不安を解消し、自身の未来を描くきっかけを作ることができます。
  • 全国から集まった若手医師が指導経験を活かし、地元でのセミナー開催につながるよう支援していくことも目的のひとつです。
未来委員会若手委員 POP2セミナーワーキンググループ
松島 実穂/飯塚 崇/草開 妙/小松 宏彰/渋谷 祐介/富樫 嘉津恵/ 中川 慧
那須 洋紀/野上 侑哉/平野 真理/村上 幸祐/吉元 千陽

第1回 未来の産婦人科医育成セミナー~全国の若手医師と交流しよう~ 開催報告

 

2017年5月13日(土)~14日(日)、東京において第1回目の「Plus One Project 未来の産婦人科医育成セミナー~全国の若手医師と交流しよう~」(POP2セミナー、ポップ ツー セミナー) が開催されました。


 日本産科婦人科学会未来委員会の若手委員のワーキンググループメンバーを中心に、より専門的で魅力的なプログラムを作り、さらには参加者ひとりひとりが手厚い指導を受けられるように準備しました。
 当日は136名の研修医2年目の参加者と、指導医として全国から集まった卒後10年目前後の若手医師34名、そして監修を手掛けて下さったベテランの先生がたもぞくぞくと会場に集まり、期待と興奮の中でセミナーが開始されました。

1日目

 1日目は、全体を3グループに分けて、分娩・胎児超音波・腹腔鏡の3ブースを順番に体験しました。実習時間は80分ずつ、少人数制で若手指導医を配置し、時間をかけて実技指導をしました。いずれの会場も熱気にあふれ、指導医の丁寧で熱い指導と参加者の真剣なまなざしが印象的でした。
少しずつですが、実習内容を紹介します。


 
 

分娩実習
 分娩実習では、正常分娩よりもレベルアップしたプログラムとして、吸引分娩と肩甲難産を実習しました。指導医は汗を流しながらも疲れを見せることなく母体の人形から赤ちゃんを何度も押し出し、参加者は手技をひとつひとつ確認しながら一生懸命に赤ちゃんを取り上げました。赤ちゃんが生まれるたびにあちこちで拍手が起こり、まさに熱気あふれる会場となりました。


 
 

超音波実習
 超音波実習では、胎児ファントムを使って胎児の推定体重計測や羊水量の計測、体の構造の観察行いました。実習時間をしっかりと確保しましたので、丁寧な指導のもとでたっぷり胎児エコーの取り組むことができていました。





 
 

腹腔鏡実習
 1日目の腹腔鏡実習では、持針・運針・縫合を実施しました。ドライボックス1台あたり2人~3人で利用することができたため、十分な時間をかけて実習を行いました。たくさんの指導医を配置して丁寧に指導にあたり、多くの参加者が「体験」にとどまらず「上達」まで実感できており、非常に満足度の高い実習となりました。


懇親会
 3ブースの濃厚な実習を全て終えてお腹も空いたころ、お待ちかねの懇親会です。懇親会では、より多くの参加者同士、あるいは参加者とスタッフが楽しく交流できる時間になるように準備しました。地域別対抗ゲームでは、産婦人科知識に関するクイズや、昼間の実習を生かした腹腔鏡の縫合競争、哺乳瓶早飲み競争などで、参加者スタッフ全員でおおいに盛り上がりました。また、参加者から事前に集めた産婦人科医ライフに関する質問に答える時間も準備しました。産婦人科という進路を選択するうえでの不安をすこしでも払拭できればという思いを込めた企画です。全員がひとつとなった盛り上がりの中に、一日目は終了しました。

2日目

 2日目は、胎児超音波シミュレーター、妊婦蘇生、新生児蘇生、会陰裂傷縫合、腹腔鏡、顕微授精のプログラムから一つを選択し、90分かけて体験しました。いずれも参加者に楽しんでもらえるようにと創意工夫を凝らしたプログラムを準備しました。


 

胎児超音波シミュレーター実習
 胎児と母体の解剖を同時に観察できる最新のシミュレーターで様々な疾患の胎児診断に挑戦しました。プローブをどの角度で当てているのか、胎児のどの断面を切り取っているかがリアルタイムでわかるので、順番待ちしている人も楽しむことができます。また普段の実習で経験しづらい経腟超音波もじっくり取り組めたことがよかったという感想もありました。


 

腹腔鏡実習
 1日目の実習を活かしたアドバンスコースとして、エナジーデバイスを用いて豚の胃粘膜剥離や大網切離を行いました。術者・助手の両方の立場を経験し、実際の手術を想定した臨場感あふれる実習になり、参加者からは好評でした。


 

顕微授精実習
 胚培養士の先生方にも指導して頂き、卵子のピックアップ、精液検査、顕微授精体験を行いました。生殖補助医療の基本を学び、第一線で活躍する胚培養士の先生から技術指導を受け、不妊治療の一端を実感することができました。参加者からも貴重な体験ができた、感動したとの声多数でした。


 

妊婦蘇生実習
 出産の危機的状況を臨場感のあるシナリオで再現し、産科ならではの急変の対応を学びチーム医療の重要性を理解しました。今回は分娩後大出血と妊婦心肺停止のシナリオでした。母体を助けなければならない産科医の使命、その場を統括するリーダーシップの重要性を認識できた実践的な内容でした。


 

新生児蘇生実習
 新生児蘇生法のアルゴリズムを確認し、ルーチンケアから人工呼吸、胸骨圧迫までを学びました。様々なシナリオで明日からでも実践できるプログラムを提供し、参加者からも体で覚えることができたと大変好評でした。


 

外科縫合(真皮縫合・会陰縫合)実習
 豚肉を用いたリアルな会陰裂傷モデルを使用し、会陰切開創、3度・4度裂傷縫合に挑戦しました。ひとり1セットを準備し、ほぼマンツーマンでの指導を提供しました。「具体的なコツを伝授してもらえた」や、「癖を修正してもらえた」などの感想もでてきており、満足度の非常に高い実習でした。



講演会
 2日目のお昼の講演会には、ひとりの患者さんに来場して頂きました。患者さんとその主治医、司会者の3名が対談形式で講演を行いました。複数の困難を乗り越えてようやく赤ちゃんを授かり育んでいくというストーリーが紹介され、患者さんがその時なにを感じていたか、同じ時に主治医の先生はどのような思いで治療にあたっていたか、切実な思いが心に響く1時間でした。
 普段なかなか聞くことのできない患者さんの思いにじっと耳を傾ける参加者の表情が心に残っています。講演してくださった患者さんも、講演のあとに参加者とお話をされて、自分の思いが伝わったことをとても喜んで下さいました。
この講演を通して、参加者の皆さんに産婦人科診療の重要性を認識して頂き、将来像を描くきっかけとなればと願っています。

セミナーを終えて

 熱気に溢れたあっという間の2日間でした。ポストアンケートではひとつひとつのプログラムの満足度も大変高く、産婦人科医になりたいという思いがセミナー後にさらに強くなった参加者も多くいました。参加者の皆さん、また指導医として集まってもらった全国の若手医師スタッフの皆さん両方に、「来てよかった」と言ってもらえることを目標に準備しておりましたので、大変うれしい結果でした。「未来の産婦人科医育成セミナー」と題したPOP2セミナーによって、ひとりでも多くの新しい仲間が増えてくれたらこんなに嬉しいことはありません。今回1回目のPOP2セミナーが、今後さらに魅力的なセミナーとなっていくよう、またリクルートの成果があがるよう、全国のリクルートの気運が高まるように未来委員会若手委員スタッフ一同これからも取り組んでまいります。

第1回POP2セミナーリーダー 杏林大学 松島実穂

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