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若手医師育成プログラム
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JSOG/ACOG Exchange Residents Program in Hawaii参加記
2010年2月8日 橋口和生(若手育成委員会幹事)

シカゴからハワイへ
  平成21年度の日本産科婦人科学会(以下JSOG・日産婦)若手医師のアメリカ産科婦人科学会(以下ACOG)学術集会への交換派遣は当初、5月上旬にシカゴで行われたACOG全体の年次総会であった。しかし、新型インフルエンザの流行がメキシコやアメリカで始まり、急きょ3日前に派遣中止となった。しかし、ACOGのExecutive Vice PresidentであるHale先生のご厚意により、その振替としてハワイ・ホノルルで11月15日から4日間行われたACOGのDistrict10地方部会の学術集会に参加することが許され、シカゴの大会に参加予定であった若手医師10名全員が出席することができた。

ACOG とACOG Annual Meeting
 ACOGはアメリカの産婦人科医の学術団体であり、産婦人科臨床の標準的なガイドラインの作成や、専門医認定も行っており、日本における日産婦に相当する。ACOG全体の年次学術集会(以下Annual Meeting)は毎年春に行われ、アメリカ全土より産婦人科医が集まり、大きなコンベンションセンターを貸し切り、数多くの発表やレクチャーが同時進行で行われる。一昨年はニューオリンズで、昨年はシカゴで行われ、本年は5月15日から19日までサンフランシスコで行われる。

District 10(Armed Forces District)とDistrict10 Annual Meeting
 広大な国土のアメリカではACOGもいくつかの地方会が地域ごとに存在する。これは、日産婦における関東連合地方部会や近畿地方部会などの地方ブロックと同様である。AGOGは11の地方ブロックに分かれている。しかし、District10だけは日本にはない独特の連合地方部会であり、その名称Armed Forces Districtが示すように、陸軍・海軍・空軍の病院や基地の医療施設で臨床に携わっている産婦人科医の集合体である。今回はそのブロック年次学術集会であった。したがって、産婦人科医でありながら、陸軍、海軍、空軍の少佐や大尉、中尉等の軍の階級を持ち合わせている医師(軍医)がアメリカ全土から集まっての大会である。過去や現在において、日本国内の基地の医療施設で臨床を行っている先生も多く見受けられ、我々に片言の日本語で話す方もおられた。

今大会の雰囲気
 今大会の開会式は兵士が掲げるアメリカ国旗と軍旗の会場行進とアメリカ国歌の吹奏から始まった。ACOG全体のAnnual Meetingに比べて、もちろん、こぢんまりとした感じであるが、質疑応答も活発に行われ、熱気に溢れたアメリカで行われる学会そのものであった。発表は基礎的内容が少なく、臨床的なものが中心であった。レクチャーは最近のトピックが専門家により行われ、日本ではまだ見たことがない興味あるレクチャーとしては閉経後女性の性生活に関する研究などがあり、今後、我が国でも討議の必要な内容であると思われる。発表に際して、参加者全員が軍服着用と思いきや、ハワイという土地柄、通達により服装もアロハシャツなどのラフな方がほとんどで、ジャケット・ネクタイ着用の方は非常に少なかった。

Junior Fellow団体の活動
 今回参加した日産婦若手医師に対応するJunior Fellowとは、認定医取得前の研修中の産婦人科医を総称しているようである。ACOGではJunior Fellowは次代の産婦人科を担うキーパーソンとして大きな位置を占めると考えており、50年以上前からACOG内にJunior Fellow団体を組織している。そして、ACOG Annual Meetingでは、Junior Fellow用のレクチャーやJunior Fellowが企画するプログラムが用意されている。今大会でもJunior Fellow向けのレクチャーが多く用意されていた。その例を上げると、ACOGにおけるJunior Fellow団体の位置付けやJunior Fellowの海外貢献などに関して説明するランチョンセミナー、訴訟問題対応のセミナー、認定医試験準備のための方策と産婦人科医としてキャリアアップする方法を説明するセミナーなど、盛りだくさんで内容の濃いものであった。ワイキキビーチで行われた軍対抗ビーチバレーボール大会や夜の余興として行われた軍対抗クイズ合戦も彼らが企画運営に大きく携わっていると思われる。そして、このJunior Fellow団体の活動を認定医取得直後のPost Junior Fellowが議長、副議長などの役員となって、支え統括している。今回もArmed Forces DistrictのJunior Fellowを統括する議長、副議長、陸軍、海軍、空軍それぞれのセクションのJunior Fellow代表者が、District内のJunior Fellow団体の活動運営ための熱い討議を早朝6時半より行っていた。

余暇や夜の楽しみ
 日産婦若手医師のために朝から夜半までびっしりとスケジュールが組まれていたが、もちろん、合間にフリーな時間がある。11月とはいえ、常夏ハワイは30度近い暑さであり、しかも、学会会場のホテルはワイキキビーチの真正面である。短時間ながらシュノーケリングなどのビーチ遊びをすることができた。また、みなでダイアモンドヘッド登山を行う時間も得られた。学会企画のビーチバレーボール大会には、日産婦若手もチーム結成し参戦し、軍隊チームと戦った。残念ながら我がチームは初戦敗退であった。また、今回の余暇・夜の楽しみの最大イベントは日産婦、陸軍、海軍、空軍対抗の若手カラオケ大会であった。夕食時にたまたまレストランに居合わせた、それぞれのグループの若手医師が意気投合し、何十人と集まって、夜中までそれぞれの歌の実力を示しつつ楽しく過ごし、よい思い出となった。

派遣された若手医師は
 今回、参加した日産婦若手医師は全国各地の異なった医療施設から集まった。今後、産婦人科医としてどのように成長していくべきかを考える上で示唆に富み、掛け替えのない経験をされたと思う。短い期間ではあるが、海外で同じ経験を積んだ仲間たちの絆は強い。実際、今までの参加者のグループは結束して、日本の産婦人科医療を考えるシンポジウムを日産婦総会に企画し、インターナショナルミーティングの進行役として国際交流をますます深め、サマースクールにおいては初期研修医や医学生に体験談を語ってもらっている。経済危機による影響で次回からJSOG/ACOG Exchange Residents Programは10名から5名となるが、台湾産婦人科学会との交換派遣5名、カナダ産科婦人科学会との交換派遣3名と幾つかの機会もあり、若手の先生方には是非ともこれらに応募していただき、良い経験をしてもらいたいものである。

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