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若手医師育成プログラム
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第56回米国産婦人科学会(ACOG)に参加して
2008年6月3日 橋口和生(教育委員会主務幹事)
   5万1千人の会員を擁する米国産科婦人科学会(The American College of Obstetricians and Gynecologists : ACOG)は、全米の産婦人科医に最新の知識と技術を提供する最も大きな集会として、年次臨床学術集会(Annual Clinical Meeting)を年1回5月の上旬に開催している。この第56回目の集会が平成20年5月3日から7日にかけて3年前のハリケーンカトリーナによる大災害から復興したルイジアナ州ニューオリンズで開催された。この集会に、カウンターパートナーである日本産科婦人科学会(Japan Society of Obstetrics and Gynecology : JSOG)より日米若手医師交換プログラムの一環として選抜された産婦人科専門医取得前後の若手医師10名とコンダクター2名が派遣された。

 ACOG内には9千人の若手医師(Junior Fellow)が登録されており、彼らが中心に活動を行う委員会(Junior Fellow College Advisory Council : JFCAC)が学会内に設置されている。この委員会は米国のそれぞれの地域において若手医師による若手医師のための学術や臨床の学会活動を行い、年次臨床学術集会では若手医師が自らプログラムを企画し、実行している。その活動内容はACOG内でも大きな位置を占めている。学会期間中、各地域のJFCACメンバーは全体会議を行い、重要案件を協議して、ACOGに提言を行っている。もちろん委員長も若手医師から選ばれ、2年任期でACOG内での要職を務めている。

 我々、日本から派遣された若手医師は、このJFCACが初日から最終日まで企画したプログラムを中心にこの集会に参加することとなった。

 初日はウエルカムパーティである。アメリカ全土から集まった100人以上の研修医や若手医師とアルゼンチン、チリ、そして日本より派遣された若手医師が各円卓テーブルに散らばり、夕食をとりながら、自己紹介を行い、医療から文化等の違い等色々なことに関して進んでディスカッションを行った。これにより、集会中に若手医師がお互いに気軽に挨拶や討論出来る関係を得ることが可能となった。

 大会期間中、毎朝6時半から約1時間、若手医師限定の朝食付きのモーニングレクチャーが用意されている。その内容は「医療安全のためのコミュニケーション」、「妊婦虐待への対処」や「JFCAC活動の説明」等であり興味の沸くものであった。また、米国の若手医師が自分たちの経験した難しい症例を提示して、クイズ形式で数名の高名な教授に診断や鑑別診断、治療法等、質問攻めにしてやり込めてしまうStump the professorsという好評なプログラムも毎年、JFCACの企画であり、教授連の珍回答・迷回答に大人数の会場から笑いも漏れる、楽しく、そして勉強にもなるものであった。

 JFCAC企画以外のプログラムである腫瘍、周産期、内分泌等各分野の臨床テーマの生涯研修レクチャーにも参加することが許され、米国の最新事情に触れることが出来た。また、次期会長就任式と産婦人科学会正式会員授与式は、壇上の役員と新たに正式会員と認定された医師が全員グリーンのマントに身を包み、映画などでよく観る米国の大学の学位授与式にも似てその厳粛なセレモニーは我々にとっては感動ものであった。

 夜はバンケットやレセプションにも招待され、米国の若手医師や研修医、診療部長クラスの先生方、本大会会長や次期会長にも気軽に声をかけることが可能であり、我々は気兼ねすること無くディスカッションをおこなうことが出来た。ニューオリンズはおりしもジャズフェスティバルの期間とも重なり、夜は歓楽街であるフレンチクウォーターでの娯楽も忘れられない。

 最終日の夜は集会に参加されていた、長年のJSOGとACOGの交流に尽くされた今回ACOGより表彰された慈恵医科大学落合教授、JSOG次期集会長の久留米大学嘉村教授と奥様方を囲み、参加者12人とシーフードレストランでフェアウェルパーティーが行われた。若手医師たちは今集会の感想や日本産科婦人科学会への自分たちが何を出来るかの考えを両先生に述べ、最終日を締めくくることとなった。
 さて、一方、日本に目を向けると、JSOGでは来年4月の学術総会で初の試みとして若手医師企画による討論会を行う予定であり、毎年行われる継続的なプログラムと考えている。このニュースレターを読まれた医学生や初期研修医の方々が若手医師としてある程度ひとり立ち出来る頃には若手医師がJSOG内で大きなパワーになるのではと思われる。

 現在、外国の学会に若手医師を交換派遣するプログラムは米国以外にカナダ、韓国、台湾との間で毎年行われている。JSOGのホームページ上で募集が掲載され、書類選考をもとに選抜される。専門医取得前後の産婦人科若手医師なら誰でも応募可能であり、世界の若手医師と交流し、知識と経験を得られる絶好な機会である。

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