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産婦人科の“魅力”
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― 産婦人科の超音波 ―

2011年10月19日 
岡井 崇
昭和大学産婦人科 教授
日本超音波医学会 前理事長

 『超音波医学は産婦人科のためにある』と言っても過言ではありません。そして、『産婦人科医療は超音波なしでは成り立たない』ことも確然たる現実です。
 婦人科外来、訪れた患者さんを問診して、次は超音波検査です。経腟超音波を用いれば、子宮の筋層と内膜、頚管腺の組織形状なども詳細に観察することが出来ますし、月経周期に応じた卵巣の解剖学的変化も無侵襲に把握できます。CTやMRIなどによる画像診断とは質を異にした婦人科疾患に特有の最適診断ツールが経腟超音波です。


①経腟走査:卵巣類皮嚢胞腫

 一方、超音波は産科学に革新的な進歩をもたらしました。『動いている胎児が見える、子宮内で・・・!!』1976年に当時“電子スキャン”と呼ばれた新しい装置が登場したときの感動は今でも心に蘇ります。その後も、新しい技術が続々と開発され、それが診断精度の向上と超音波応用範囲の驚異的拡大に繋がりました。超音波は周産期医療を変貌させてしまったのです。近年の妊産婦死亡率と周産期死亡率の著しい低下を“超音波”なしで語ることはできません。


②経腟走査:妊娠10週 胎児

 超音波医学の進歩は日本が世界をリードして来ました。日本超音波医学会が設立されたのは1962年で、これは世界で一番古く、妊娠6週の胎嚢をAモード画像で表示したのは日本が最初です。その他、ドプラー法で臍帯動脈の血流を検出し波形を記録したのも、カラードプラー法を開発したのも、胎児三次元超音波画像を初めて世に出したのも日本なのです。


③三次元画像:妊娠30週 胎児


④カラーフロー三次元画像:妊娠16週 胎盤と臍帯


⑤カラーフローマッピングと血流速度波形:妊娠32週 静脈管

 超音波の魅力、それは、“自分で検査を実施し”“自ら考え”“その場で診断する”ことです。伝票を書いて放射線科に依頼し、レポートを読んで診断する(正しくは他人の診断を鵜呑みにする)のとは違います。自ら検査をするためには技能の習練が必要になります。超音波を発信する部位と角度、周波数、STC、ゲインコントロールなどを全て自らが決めるのです。さらに得られた画像や血流速度波形を自身が解読して診断するのです。それは臨床医にしか得られないやり甲斐のひとつであり、だから魅力的で楽しいのです。他科領域の超音波は検査技師に頼ることが多くなりました。産婦人科の様に、『動いている対象を診る』『救急外来でも分娩管理においても不可欠』ではないからです。『自分でやる』、それは今や産婦人科にのみ残された超音波なのです。君も一緒にやってみませんか? その充実感は君を産婦人科超音波の虜にすること請負です。

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