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学生・研修医が参加できるイベント
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優秀演題賞候補演題に選出されて
2008年6月3日 赤堀洋一郎(岡山大学)
 大学院入学後2年が経過し、これまでの研究結果をまとめようと思い第60回日本産科婦人科学会学術集会へ演題を提出したところ、思いがけず優秀演題賞候補演題に選出され、発表の機会が与えられました。

 大学院入学までは、大学病院や基幹病院で臨床研修に励んでいました。実験に関わることはなく、講演会などでも基礎の話になると居眠りをするといった具合でした。大学院入学も「なんとなく学位がほしいから」といった理由です。研究テーマは「妊娠とインスリン抵抗性」となり実験が始まりました。

 実験は学生実習以来で、実験器具の使い方もままならず、モル濃度などの実験特有の計算、タンパク質やDNA/RNAといった物質の取り扱いなどに頭を悩まされました。実験を開始したころ、実験条件がととのわず結果が伴わなくて、何度となく心が折れそうになりましたが、上司や先輩の助言や励ましでなんとか苦境を乗り切ることができました。実験仲間の発言がきっかけで、ちょっとした条件の変更がbreakthroughになり実験が進み、何とか研究が形になってきました。この時の光が差したような感覚は今でも忘れられず、支えてくれた方々への感謝はつきません。

 発表準備は、スライドの見やすさや所定時間を守ることに重点を置き、準備を始めました。所定時間内にわかりやすく発表し、理解してもらう事がいかに難しいか改めて勉強になりました。発表ですが、今まで臨床領域での発表の経験はありましたが、研究領域での発表は今回が初めてで、院内での予行で理論武装してきたものの緊張しました。発表中スクリーンが大きすぎてポインターでどこを指しているのかがわかりにくかったり、終了のブザーの音が大きくてあせったりとのトラブルはありましたが、あっという間に終了しました。かなり練習したのですが、10分間という決められた時間をオーバーしてしまったことには悔いが残ります。発表後、会場の外で上司や仲間の先生にねぎらいの言葉をもらった時はなんともいえない充実感が沸いてきました。今回は残念ながら優秀演題賞は逃しましたが、他の優秀演題賞候補演題は研究内容のみならず、プレゼンテーションに優れた発表ばかりで刺激になり、今後の実験への活力となりました。近い将来優秀演題賞に選ばれるように努力したいと思っています。

 研究をすることで診察や手術から遠ざかり、臨床能力が低下するだけで何の役にたつのか疑問でした。しかし、今まで雑誌で読み飛ばしていた研究分野の論文に興味が持て多少なりとも理解ができるようになったこと、疾患に対する見解が診断治療以外にも、病態に基礎的な背景が必ずあることなど多くのことが学べています。学生時代は部活に明け暮れ、試験といえば丸暗記、医者になってからも日々の臨床の任務をこなすことで精一杯で、ふと自分が「学士」という学者であることをまったく意識しなくなっていました。今回、発表を通じて、科学としての医学を垣間見たことが一番の収穫でした。臨床との両立はしんどいですが、科学者としての自分の成長のために、大学院の残り2年間は研究の世界で悔いのないように過ごそうと思っています。

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