HUMAN +女と男のディクショナリー
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◎ 前回が帝王切開だった場合のリスク帝ていおうせっかい王切開すると子宮に傷ができるため、次の妊娠時に子宮破裂する危険性が増します。特に、妊娠中期の帝王切開で子宮体部(上のほう)を切開している場合に、その危険性が増します。以前に帝王切開している場合は、今回も帝王切開をすすめる病院が多いですが、施設によっては経けいちつぶんべん腟分娩もしています。その場合には、前回の帝王切開が子宮下部横切開である、頭位である、子しきゅうけいかん宮頸管が柔らかくなり児頭がよく下がっている、児頭が大きすぎないなどの条件が必要となります。残念ながら望めば誰でもできるわけではありません。◎ 子宮筋腫がある場合子しきゅうきんしゅ宮筋腫(以下、筋腫)は女性の3人に1人に存在するありふれた疾しっかん患であり、また近年の晩ばんこんか婚化傾向もあり、妊娠して初めて産婦人科を受診してみつかることが多いです。 妊娠に筋腫が合がっぺい併する頻ひんど度は0.45~3.1%と考えられており、約20%の症例で妊娠中に筋腫が大きくなります。筋腫のある状態での妊娠では、妊娠、分娩、産さんじょくき褥期を通じて症状がでるリスクがあります。多いものとしては切せっぱくりゅうざん迫流産・早そうざん産、前期破はすい水、早産、痛み、胎たいばん盤の位置異常、妊娠高血圧症候群などがあり、5cm以上の筋腫で症状がでやすくなります。妊娠末期に筋腫の大きさ・位置・個数、赤ちゃんの大きさ、向き、胎盤の位置などを総合評価し、経腟分娩するか帝王切開するかを決定します。筋腫合併例の帝王切開では赤ちゃんの向きの異常、胎盤位置異常、筋層が伸びにくいなどの状況があり、難しい帝王切開となります。また、産後には子宮収縮不良で出血量が増す可能性があります。帝王切開時に筋腫をいっしょに核かくしゅつ出するかどうかは施設により方針が異なりますので確認しましょう。妊娠前に筋腫を核出している場合は、子宮に傷が入っているため、前回帝王切開の妊婦さんと同じ扱いになります。81【子宮筋腫合併妊娠(妊娠8週)】8ハイリスク出産(前回帝王切開、子宮筋腫)岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室 平松祐司Doctor思 春 期青 年 期将来の妊娠のために妊娠・出産中 高 年 期

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