HUMAN +女と男のディクショナリー
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◎ 出生前診断は、誰にでも関係のある問題です 出生前診断とは、赤ちゃんが生まれる前に、その赤ちゃんについての情報を知ることをいいます。たとえば、「男の子か女の子か」「外見に変わったところがないか」「心臓などに異常がないか」、さらには「将来に重い病気にかかる可能性がどのくらいあるか」など、いろいろな情報が含まれます。妊婦健診で病院に行くと超音波検査を行いますが、これで赤ちゃんのからだの異常が発見される場合もあります。このように、妊娠すれば、誰でも多かれ少なかれ出生前診断に関わることになるわけです。◎ 赤ちゃんの病気がすべてわかるのですか?赤ちゃんの3~5%には、なんらかの先天性疾しっかん患(病気)があります。これにはいろいろな原因がありますが、約25%が染色体の異常によるものです。現在の出生前診断は、この染色体異常について調べることと、超音波などによって赤ちゃんの形の異常を調べることが中心です。「赤ちゃんの病気の一部がわかるだけ」と考えてください。◎ 知る権利と知らない権利たとえば赤ちゃんに大きな病気があり、生まれてすぐに医学的な治療を開始しなければならない場合があります。このようなことをできる限り調べて、対策を立てておくのがいいという考えもありますが、怖いことはなるべくぎりぎりまで聞きたくないという意見もあるかもしれません。お父さん、お母さんによっていろいろな意見があると思いますが、知る権利と知らない権利、どちらも大切な権利です。どちらの権利をどのくらい行使するのか、妊娠する前から家族でよく話し合っておきましょう。◎ 出生前診断の手法と特徴検査は大きく分けて、赤ちゃんの疾患の可能性を推定する「非確定的検査」と、正確に診断するための「確定的検査」があります。非確定的検査には、超音波画像やお母さんの血液などを使用する、侵しんしゅう襲の少ない検査が多いのに対し、確定的検査は、お母さんのおなかに針を刺して赤ちゃんの付属物(羊ようすい水、絨じゅうもう毛)を採取するなど、侵襲性が高い検査が含まれます(各検査の実施時期は84ページを参照)。7010第三章 〜将来の妊娠のために~出生前診断はどのような場合に受けますか?昭和大学大学院保健医療学研究科 下平和久Doctor

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