HUMAN +女と男のディクショナリー
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赤ちゃんのときは、予防接せっしゅ種は保護者の判断と決定で実施されますが、思春期の予防接種では説明や同意のプロセスが重視されます。思春期に接種する可能性があるワクチンについて、解説します。◎ DTワクチン(11~12歳・定期接種)1期としてDPT三種混合ワクチン(ジフテリア・百ひゃくにちぜき日咳・破はしょうふう傷風)を初回接種3回、追加接種を1回行います。また、2期として11~12歳(小学6年生)時にDT二種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風)の接種を1回行います。DPT三種混合の1期によって得られた免めんえき疫はじょじょに低下していくため、小学6年生で追加接種をする必要があるのです。◎ 日本脳炎ワクチン(9~12歳で追加接種・定期接種)日にほんのうえん本脳炎ワクチンの標準的な接種スケジュールは、1期として3歳で2回接種(接種間隔は1~4週間)、4歳で追加接種(2回目の約1年後)となっています。2期として9歳から12歳の間に1回接種します。合計2期の定期接種です(北海道を除く)。現時点では、新型ワクチンを接種できるのは、定期接種の1期の子どもです。1期で従来型のワクチンを接種した子どもが2回目以降に新型ワクチンを接種できますが、1期初回の子どもが優先されます。2期の子どもは、従来型のワクチンを接種します。今後、安全性が確認された時点で、2期以降の子どもも新型ワクチンが接種できるようになる見込みです。◎ 麻疹・風疹を防ぐMRワクチンMRワクチンは麻ましん疹・風ふうしん疹の生ワクチンです。1期(1歳から2歳の誕生日前日まで)、2期(小学校入学前1年間)として、生涯2回の接種が行われています。かつて2回目のMRワクチンの制度ができていなかったため、2007年、10~20歳代に麻疹の流行がおこりました。これをきっかけとして、5年間限定で中1と高3にMRワクチンの接種を行った結果、風疹患者数は着実に減少しました。しかし、2012年から2013年にかけて、20代から40代の成人男性を中心に患者数が増加し、風疹が流行しました。2010年に87人であった保健所への届け出は2013年には1万4357人に増加しました。妊娠初期の女性が風疹にかかることで赤ちゃんに障害が発生する先天性風ふうしんしょうこうぐん疹症候群(CRS)というものがあります。低出生体重や、白はくないしょう内障・緑りょくないしょう内障といった眼の異常、難なんちょう聴、心しんしっかん疾患(心臓の病気)などを持って生まれてくるものです。1999年以来、年間0~2例でしたが、2012年4例、2013年32例、2014年は1月だけで5例となっ3820第一章 〜思春期〜思春期に受ける主なワクチン筑波大学産科婦人科学 吉川裕之Doctor

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