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お知らせ

平成25年7月3日

母親(妊娠中)の風疹感染が否定できなかった場合の留意点と児のフォローアップについてのQ&A

公益社団法人 日本産科婦人科学会

Q1: 妊娠中の風疹感染が否定できない場合とは?
A1: HI抗体価が256×以上ならびに風疹IgM陽性が確認されたが、感染診断にいたらなかった場合。あるいは風疹感染を疑わせる症状があったが、血液検査等が実施されなかった場合(特に未受診妊婦の場合など)。

Q2: 先天(胎内)感染の診断はどのようにしますか?
A2: 臍帯血(新生児血液)から抗風疹IgMが検出された場合、あるいは以下の検体から風疹ウイルスRNAが検出された場合、先天(胎内)感染と診断されます。しかし、臍帯血(新生児血液)IgMが陰性でも先天感染を否定することはできません(感染していてもIgM陰性の場合があります)。

新生児咽頭拭い液、新生児唾液、臍帯血(新生児血液)、新生児尿、胎盤絨毛、羊水を検体として、PCR法で風疹ウイルスRNAを検出します。新生児咽頭拭い液、新生児唾液からは風疹ウイルスRNAが検出されやすいとされています。先天感染診断のためのPCR検査については、最寄りの保健所にご相談下さい。各都道府県にこれらが実施できる衛生研究所(あるいは保健所があるか、それらを通じて全国いずれかの施設で実施できることになっています)があります。本CQ&A末尾にあるように、先天性風疹症候群は全例届け出が必要な感染症になっており、各保健所はその診断に関しても相談義務を負っています。もし、白内障手術で水晶体が摘出された場合、水晶体からも風疹ウイルスRNA検出が可能です。また脳脊髄液からも検出されやすいとされています。

Q3:先天感染が強く疑われた(あるいは診断された)場合、注意すべき点は?
A3:感染児を他の新生児(他の母親)と隔離します。心構造異常について検査します。聴覚に関する専門医によるフォローアップと白内障に関する検査・フォローアップも必要となります。

生後6ヶ月間程度、児はウイルスを排出し続けるとされていますので、感染源となり得ます。先天性風疹症候群の3大症状は先天性心疾患、難聴、白内障です。このうち、先天性心疾患と白内障は妊娠初期3 カ月以内の母親の感染で発生するとされていますが、難聴に関しては妊娠20週頃までの感染でその危険があるとされています。3 大症状以外には、網膜症、緑内障、肝脾腫、血小板減少、糖尿病、発育遅滞、精神発達遅滞、小眼球などがあります。

Q4: 保健所への届け出は必要ですか?
A4: 「先天性風疹症候群」は全数報告対象(5類感染症)であり、診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出ることが求められています。先天感染の診断(PCR検体の種類等)についても保健所にご相談下さい。

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