(注)
改訂にあたって
平成16年度より新医師卒後臨床研修制度が開始されるにあたり、専門医制度卒後研修目標の内容を更新すると共に、卒後研修5年間のうち初期2年間の卒後研修における研修目標を明示した。初期2年間のうち、産婦人科研修中に習得すべき項目を緑で、他科研修中に習得すべき項目を青で、3年目以降で研修する項目を茶で示した。これらの複数の要素が混在している場合には、その見出し語、説明文を黒で示した。
** 目 次 **
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| I. | 総 論 | |
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| II. | 婦人科腫瘍 | |
| 1. 腫瘍 2. 病理 3. 手術 4. 放射線療法 5. 化学療法 | ||
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| III. | 生殖内分泌 | |
| 1.内分泌 2. 不妊症 3. 不育症 | ||
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| IV. | 産科・周産期 | |
| 1)知識 2)技能 3)態度 | ||
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| V. | 女性のヘルスケア | |
| 1. 感染症 2. 心身症 3. 更年期障害 | ||
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| VI. | 母性衛生と法規 | |
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V. 女性のヘルスケア
1. 感染症
(一般目標)
主要な産科・婦人科感染症について病態を理解し、病原体の検索・診断・治療を行い、感染防止対策を講じ得る知識・技能・態度を身につける。
(行動目標)
[A] 性器の感染症| 1) | 知識 | ||||
| (1) | 性器感染症の病原体の種類・検出法・感染による病態を理解し、それぞれの特徴を列記することができる。 | ||||
| a. | 外陰炎、バルトリン腺炎 | ||||
| b. | 腟炎:非特異性膣炎、トリコモナス腟炎、カンジダ症 | ||||
| c. | 子宮内膜炎 | ||||
| d. | 骨盤内感染:附属器炎、骨盤腹膜炎 | ||||
| (2) | 性感染症(STD)の特徴を理解し、具体的に述べることができる。 | ||||
| a. | 淋病 | ||||
| b. | 梅毒 | ||||
| c. | クラミジア感染症 | ||||
| d. | 性器ヘルペス | ||||
| e. | 尖形コンジローマ | ||||
| f. | エイズ(AIDS) | ||||
| 2) | 技能 | ||||
| (1) | 症状により感染源を推定し、病原体の検索を行ったうえで、適切な診断、治療を行うことができる。 | ||||
| a. | 病原体 | ||||
| グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌、嫌気性菌、MRSA | |||||
| クラミジア・トラコマティス | |||||
| トレポネーマ | |||||
| ウイルス | |||||
| b. | 検査 | ||||
| 検鏡・染色 | |||||
| 培養 | |||||
| 病原体の遺伝子診断 | |||||
| 血清検査 | |||||
| 抗体検査 | |||||
| c. | 治療 | ||||
| 薬物療法:抗生物質(投与方法、感受性) | |||||
| 手術療法 | |||||
[B] 産科感染症
| 1) | 知識 | ||||
| (1) | 妊産婦における感染症の特殊性を理解し、周産期感染、母子感染、垂直感染、水平感染などについて説明することができる。 | ||||
| a. | 羊水感染 | ||||
| b. | 産褥子宮内膜炎 | ||||
| c. | TORCH症候群 | ||||
| d. | GBS | ||||
| e. | クラミジア・トラコマティス | ||||
| f. | B型肝炎ウイルス | ||||
| g. | C型肝炎ウイルス | ||||
| h. | 成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I) | ||||
| i. | HIV | ||||
| j. | パルボウイルス | ||||
| k. | 単純ヘルペスウイルス | ||||
| l. | 水痘・帯状疱疹ウイルス | ||||
| m. | ヒトパピローマウイルス | ||||
| (2) | 胎内感染と胎芽、胎児病(先天異常)の関係を理解し、具体的に述べることができる。 | ||||
| (3) | 周産期感染の診断、治療、予防法を理解し、具体的に述べることができる。 | ||||
| (4) | 新生児感染症の取扱い法を理解する。 | ||||
| 2) | 技能 | ||||
| (1) | 細菌・真菌・寄生虫・ウイルスを検索するために必要な検体を正しく採取することができる。 | ||||
| (2) | 一般検査所見から感染症の特徴と病態を正しく判断し、適切な治療を行うことができる。 | ||||
| (3) | 血清反応の意義とその応用法を十分に理解し、その結果を適正に判定することができる。 | ||||
| (4) | その他の補助診断法、除外診断法について知識を有し、必要に応じて実施することができる。 | ||||
| (5) | 母子感染の防止のために適切な分娩様式を選択することができる。 | ||||
| 3) | 態度 | ||||
| (1) | 胎児に重大な影響を与える感染症(TORCH症候群など)について、妊産褥婦を適切に指導し、対策を講じることができる。 | ||||
| (2) | 社会的に重大な問題のある感染症(HIVなど)について関心を持ち、必要に応じて心理的、社会的、倫理的側面をも配慮して、適切に対処することができる。 | ||||
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2. 心身症
(一般目標)
心身症の成因を理解するとともに、婦人科領域疾患のうち心身症として取り扱われる代表的疾患および不定愁訴について適切な対応を行うのに必要な知識・技能を身につける。
(行動目標)
| 1) | 知識 | ||||
| 産婦人科心身症の基本を理解し、具体的に述べることができる。 | |||||
| (1) | 心身症の分類 | ||||
| a. | 月経前症候群・月経困難症 | ||||
| b. | 月経異常・不妊症 | ||||
| c. | 妊娠悪阻 | ||||
| d. | マタニティーブルー | ||||
| e. | 外陰炎・腟炎・外陰掻痒症・性交痛 | ||||
| f. | 自律神経失調症 | ||||
| g. | 更年期障害 | ||||
| h. | 術後心身症 | ||||
| i. | パニック症候群 | ||||
| (2) | 診断 | ||||
| a. | 面接 | ||||
| b. | 心理テスト | ||||
| (3) | 治療 | ||||
| a. | 薬物療法 | ||||
| -1- | 抗不安薬(マイナートランキライザー) | ||||
| -2- | 抗うつ剤 | ||||
| -3- | 自律神経調整剤 | ||||
| -4- | 睡眠薬 | ||||
| -5- | ホルモン剤 | ||||
| b. | 精神療法 | ||||
| 2) | 技能 | ||||
| 機能的障害(ときに器質的障害)への心理的因子の関与をinterview(面接)により把握し、心身相関の疾患であることを説明して、治療の動機づけをすることができる。 | |||||
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3. 更年期障害
(一般目標)
女性の生涯における更年期の特殊性を理解し、好発症状・障害についての適切な対応と全人的ヘルスケアを行うに必要な知識と技能を修得する。
(行動目標)
| 1) | 知識 | ||||
| 更年期前後の加齢に伴う精神・身体機能全般に生じる変化を理解し、内分泌環境、特にエストロゲンの変動との関連を述べることができる。 | |||||
| (1) | 診断 | ||||
| a. | 面接による症状の把握と生活習慣因子、環境因子の分析 | ||||
| b. | 系統的な健康状態と身体機能のスクリーニング | ||||
| c. | 心理テストなどによる精神心理面における問題点の分析 | ||||
| (2) | 治療 | ||||
| a. | 生活指導(栄養、運動、休養などについてのアドバイス) | ||||
| b. | 薬物療法 | ||||
| -1- | ホルモン剤 | ||||
| -2- | 自律神経調整薬 | ||||
| -3- | 抗不安薬(マイナートランキライザーなど) | ||||
| -4- | 睡眠薬 | ||||
| -5- | 抗うつ剤 | ||||
| -6- | 高脂血症治療薬 | ||||
| -7- | 骨粗鬆症治療薬 | ||||
| 2) | 技能 | ||||
| 身体機能の臨床診査の結果と、面接により把握した精神心理的因子ならびに生活環境因子をもとに、心身相関の問題点を説明し、改善と治療への動機づけをし、薬物療法などの治療効果を評価することができる。また、コメディカルスタッフと連携して指導・治療計画を作成し、実施できる。 | |||||